国立がん研究センターと名古屋大は28日、
卵巣がんが腹膜に転移する仕組みを解明したと発表した。
がん細胞から分泌された微細な小胞「エクソソーム」が
腹膜の細胞を破壊し、転移を促していた。
論文は英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに掲載される。
卵巣がんは自覚症状が乏しく、腹膜にばらまかれたように
転移が広がる腹膜播種(はしゅ)になった段階で見つかることが多い。
国内では毎年約1万人が発症し、約5000人が死亡しており、
研究成果が早期発見や治療法の確立につながることが期待される。
研究グループによると、細胞はさまざまなたんぱく質やリボ核酸(RNA)
などを含むエクソソームを分泌し、他の細胞とやりとりしている。
今回の研究で、卵巣がん細胞のエクソソームが腹膜に付着して
穴を開けることが分かり、原因となる遺伝子も特定した。
がん細胞のエクソソームは腹水にも含まれており、
観察の重要な情報となるほか、除去することで転移の予防も期待できるという。
記者会見したがんセンター中央病院の加藤友康・婦人腫瘍科長は
「腹膜播種の制御は治療の要で、突破口を開いたと期待している」
とコメントした。
これは・・・ちょっと考えればそうだろうなとわかる事だと思うのですが
それを実際に解明したというのが凄いという事なのでしょう。
想像で思っている事と実際に確認するのでは違いますからね。
そしてそれに対する対抗策も考えられるわけで・・・
大きなことだと思います。
医学の進歩は日進月歩です。
本日も午後6時まで診療しております。