とんこつスープで車を・・・

2019.08.02

ラーメンスープで車は走るのか―。

岡山理科大の近藤千尋准教授(代替燃料)が、

ラーメンの残ったスープから生物由来のバイオディーゼル燃料(BDF)を生み出す

ユニークな研究を進めている。

学生たちとカップ麺をひたすら食べては油分を回収し、

しょうゆやみそ味よりも「背脂豚骨系」がBDFに向くことを突き止めた。

地球資源を循環させ、廃棄物対策にもなる“おいしい”燃料に注目が集まりそうだ。

 「この油膜は再利用できそうだな」。

近藤准教授は2014年、ラーメンを食べながらこんなことを考えた。

岡山理科大への赴任を控えた時期で、新たな研究テーマに決めたという。

 内容は至ってシンプル。

カップ麺の残ったスープから油だけを集めてBDFを製造する。

学生らと数十種類のカップ麺を食べては実験を重ね、

豚骨系なら1杯で約10ミリリットルのBDFが得られることや

粉末より液体スープの方が油を多く含んでいることが分かった。

 

 次に検討したのは油の回収方法。

▽スープを加熱して水分を蒸発

▽スープを冷やして固まった油をすくい取る「低温凝固」

▽薬品による分離

の三つを比べ、薬品を使った方法が最も効率が良く、

製造コストも低いことを確認した。

 作ったBDFで既に、小型発電機のエンジンを動かすことに成功。

燃料としては軽油と遜色なかった。

ラーメン店で提供されるスープでもほぼ同様の結果を得られており、

店でまとまった量を確保できれば、廃棄物を減らし、

さらに効率良くBDFを製造できる可能性がある。

 BDFは法律に基づき軽油に5%まで混ぜることができる。

岡山理科大のBDFは低温になると固まりやすい性質を持つが、

軽油に混ぜれば問題はクリアできるという。

「将来的には車を走らせることも夢ではないかもしれません」と近藤准教授。

成果は論文にまとめ、今後、他の食材活用や、

スープに沈殿した具材などからガス燃料を作る研究も計画している。

 

~~~~山陽新聞デジタルより~~~~

 

とんこつラーメン大好きです!

それでスープも利用できるなら、こんなイイ事は無いですね?

ただ廃棄してしまうだけの物を、再利用するのはとっても良いことだと思います。

 

 

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