今朝FM横浜で流れていたのですが・・・
牛の繁殖の改善にお灸が使われているというお話し・・・。
年ごとに牛群の改良が進み、乳量は増え、一頭平均で年9,200リットルにまでなりました。
しかし、乳を出せば出すほど繁殖はむずかしくなります。
きびしい暑さが続く夏などは、お灸で牛の体調を整え受胎率を上げてやらなければなりません。
「子宮に水がたまっていて人工授精を見送った牛がいましたが、
獣医さんに子宮洗浄をしてもらいました。
さらにお灸をすれば、子宮のなかの水もしっかり出るので、
それからタネをつけるのです」
お灸の最中は、牛の背中から煙が上がり、牛は神妙な顔をします。
かなり火が回ると、脚を少し動かしたりしますが、暴れたりはしません。
リラックスしてくるとふんや尿をすることもあります。
10分ほどで煙はおさまりますが、強く吹いてみると、また赤い火が輝きます。
しばらくしてモグサがすべて灰となるのを見届けて終了です。
味噌と燃えかすをすぐにブラシで落とすと、そこから血が出てくることもあるため、
日にちをおいてから、ブラシで払い落とすようにしています。
○○さんは年1産を基本とした繁殖のサイクルを維持するには、
お灸だけでなく、粗飼料を十分与えることも重視しています。
1日8kgのチモシー、オーツヘイ、ルーサンの乾草を、
朝の作業の前と後、昼、夕方の作業の前と後の合計5回に分けて給与しています。
「こうすれば第4胃変位などにはならないね」と日常の管理の大切さを話します。
ツボは少しくらいずれていてもよい
牛のお灸を広めた福岡県の獣医師を招いて指導を受けました。
先生のお灸のやり方を確認でき、「針だとツボをしっかり押さえなくてはいけないけれど、
お灸ならツボから少しくらいズレても大丈夫」と説明をうけたことから、
自分のやり方に自信がもてるようになりました。
「もらったモグサもほとんど使ってしまったので、
今度はヨモギをつんで自分でつくろうと思っています。
乾かして、モチみたいに臼を使ってつけばいいんです」。
それだけではありません。
「これからはインターネットで酪農の情報も手に入れていきますよ」とパソコン購入を決めました。
お灸が効果を発揮し、余裕ある酪農が実現したことから、
繁殖の新しい取り組みも可能になり、伝統の療法から最新の情報収集まで、
○○さんは幅広く柔軟に対応しながら酪農を営んでいます。
お灸に効果があることが、少しでも多くの方に知ってほしいと思います。
当院では、お灸のあとが付かないような灸点紙という
シールを使って小さな小さなお灸をします。
じりじりと焼けるようなお灸とは根本的に違いますので
一度お受けになって下さい。
効果を実感してくださるとうれしいです。
本日も午後6時まで診療しております。