義手

2017.04.01

 本人の意思で指が動かせる筋電義手を子どもに無償で貸与する

兵庫県立リハビリテーション中央病院(神戸市西区)の「小児筋電義手バンク」で、

貸与第1号として訓練を受けてきた奈良県生駒市の小学1年、

竹田歩叶(ほのか)さん(7)が30日、自分専用の義手を手に入れた。

2年間の訓練を経て「使いこなせる」と判定され、補助金支給が決まったため実現した。

歩叶さんは「パラリンピック選手になりたい」と夢を膨らませている。

 筋肉が収縮する際に生じる電気信号を利用して手指を動かす筋電義手の価格は150万円以上。

購入の際には補助が受けられるが、「使いこなせること」が条件だ。

一方で、使いこなすのに必要な訓練用には公的補助が出ず、普及していない。

 国内で唯一の小児用訓練施設だった同病院は2014年6月、

全国初の「バンク」を設立。訓練用義手の購入資金に充てる寄付を募ったところ、

全国から約5672万円集まった。連携する東京大医学部付属病院(東京都)と合わせ、

現在35人に貸し出している。

 「私も鉄棒がしたい」。生まれつき左手首から先がない歩叶さんは幼稚園の時、

鉄棒で遊ぶ友達をずっとうらやましく思っていた。両親に訴えたことがきっかけで、

15年3月にバンク初の貸与者となった。

 義手は0.5キロと重いが、幼稚園や小学校にも毎日着けて行った。

自宅では家事の手伝いで茶わんを拭いたりもする。

最初は慣れず、幼稚園の昼食で、弁当を食べ終わるのが一番遅くなり、

1人取り残されて泣いてしまったこともある。

 弱音を吐かず訓練に励み、幼稚園の卒園式では、両手で卒園証書を受け取った。

鉄棒用の別の義手を同病院で作ってもらい「前回り」ができた。

大人でも操作が難しいとされるが、「手が生えてきたみたい」と言うまでに習熟した。

2年間使い込まれた義手のグローブは破れ、テープが貼ってある。

 「歩叶は筋電義手のおかげで成長した」。母緑さん(43)は振り返る。

引っ込み思案だったが、できることが増えて自信につながり、

たくましくなったという。

小学校入学後の昨春、同級生の前で「これが私の手です」と左手を挙げてみせた。

 今月中旬、生駒市から「補装具費支給決定通知書」が届いた。

購入する義手の見積額は169万4553円だが、自己負担額は3万7200円。

同バンク利用者で初めての快挙に、歩叶さんは両親と「頑張ったご褒美だね」と喜んだ。

 歩叶さんは30日、同病院施設で主治医の陳隆明医師(56)から新品の義手を受け取った。

「新しいぎーちゃん(筋電義手)を大切にします」とお礼を述べ、

早速自分の義手を着けて、縄跳びをして見せた。

 

義手義足の分野も日々進化していて、今まで不可能だったことが可能になる。

素晴らしいことですが、その一方で開発費も掛かるし普及するには

さらにお金が掛かる。

このあたりが改善されないとまだまだ一般人には手が届きません。

 

必要としている人に行き渡るようなこれからに期待します。

 

 

本日も午後6時まで診療しております。

0463-71-8115

 

 

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