パンドラの箱

2017.03.14

みなさん、「パンドラの箱」をご存知ですか?

この言葉・・・どんなときに使いますか?

えっ?使わない?

 

そうですね・・・日常会話で使うことはそうそうありません。

でも、一度くらい聞いたことはあるでしょう?

 

パンドラの箱とは、災いの入った箱というような感じで

パンドラの箱を開けてしまった。

という使い方が多いのではないかと思います。

ほかにも、パンドラの箱を渡されてしまった。とか使います。

 

さて、それではいったい この「パンドラの箱」とはなんなんでしょう?

 

実はギリシャ神話からきているのです。

えっ?知っている? そうですね?

なんとなくギリシャ神話っぽいですものね?

 

では、「パンドラ」って?

 

もともとギリシャ神話では神によって作られた人間は男性だけでした。

そして、世の中に「災い(わざわい)」がありませんでした。

最高神のゼウスはこれを不服としていて、息子のオリンポス12神の

「ヘパイトス」に人間の女性を作らせました。

その女性にゼウスが命を与え「すべての神からの贈り物」という意味の

名前をつけました。

それが「パンドラ」です。

 

そして地上の人間界へ連れて行くときにひとつの箱を渡しました。

「この中に贈り物を一杯つめておいた。大切なものだから

絶対に開けてはいけないよ?」

 

もちろんパンドラは言いつけを守り開けずに置いておきました。

しかし、あるときふと開けてしまったんです。

すると、中から飛び出してきたものは・・・・・

「悲しみ・恨み・病気・死・盗み・裏切り・不安・争い・後悔・・・」

ありとあらゆるこの世の災いが飛び出していきます。

驚いたパンドラは慌ててふたを閉めると・・・

一気に飛び出してきた災いのひとつ、後悔が押し寄せてきます。

すると箱の中から声が・・・・

「お願いです。出して下さい!ワタシは災いに押しのけられ

最後になってしまいましたが 希望 と言うモノです」

パンドラはふたを開けて「希望」を世に出してあげました。

こうして災いと希望が世の中に生まれたのです。

 

ゼウスがはじめからすべて仕組んだことだったのです。

パンドラに、この世に災いと希望を撒き散らせる為に・・・。

 

 

ただこれだと、今現在使っている「パンドラの箱」と言う言葉と

意味が合致しませんよね?

今は「パンドラの箱」は災いでしかないのです。

 

ギリシャ神話の解釈にもよるんですが

実は、「希望」も災いのひとつなのではないかということです。

「人間は空虚な希望を持ち続けることによって、常に災いに

さらされながら、それでも生きて行くことになった」

えっ? そんな~ ですよね?

 

「災い」自分の身にふりかかる災いは払いのけたり乗り越えたりすることで

成長することが出来るし希望も持てる。

そう思えば人間が成長する為には必要なものです。

 

いかがです? パンドラの箱、なんとなく理解できましたか?

 

さて・・・現代においてそれぞれがきっと持っているであろう「パンドラの箱」

 

あなたの「パンドラの箱」には何が入っているのでしょう?

どんな災い? それとも素晴らしい希望?

いつ開けますか?

 

大事に仕舞っておいて、ベストなタイミングで開けてみてください。

 

いやいや・・・

 

やはり「パンドラの箱」は開けないほうが良いのかもしれません・・。

 

 

 

 

 

▲ Page Top