飲酒と疾患発症率

2017.01.07

おはようございます。

お正月気分も抜け、そろそろ通常に戻りつつある日常。

私たちは本日も一日仕事ですが、3連休の方も多いことでしょう。

 

さて、お酒ですが・・・

アルコールに強い人、弱い人。

遺伝的に持っているアルコール分解酵素が関与していますが

このアルコールの分解にかかわる遺伝子が

中性脂肪の蓄積やがんの発生率に関わるという研究成果が

相次いで発表されているようです。

 

アルコールを摂取したときにどんなことがおきているか?

まず体内に入ったアルコールは分解される過程でアセトアルデヒドに変わります。

(これが二日酔いの原因にもなるのですが・・・。)

このアセドアルデヒドがその後、2型アルデヒド脱水酵素(ALDH2)と呼ばれる

酵素によりアセドアルデヒドを分解し、無害な酢酸に変えます。

つまり・・・ALDH2の働きの強さがお酒の強さの一因となっているわけです。

 

そして・・・

飲酒習慣の有無に関わらず遺伝的に酒に弱い人は肝臓に

中性脂肪がたまりやすい。

という研究成果を熊本大学の研究チームが発表したそうです。

遺伝的にお酒に弱い人は強い人に比べて罹患率が2倍高くなるということ。

また、アルコールの摂取により胃液中に発生したアセドアルデヒドが

胃がんのリスクを高めている。

酒に弱い人はALDH2が働かず、飲酒後に胃のアセドアルデヒド濃度が

上昇するため、胃がんのリスクがますます高くなる。

ということなんです。

 

一方でお酒が強いことでかかりやすい疾患は痛風で、

遺伝的にお酒に強い人はお酒が弱い人に比べて

痛風の発症リスクが2.3倍高くなるそうです。

 

このように疾患の原因が解明されると

それに対する発症予測や治療法の開発につながるわけで

アルコールが原因の胃がんに対しては、L-システィンという

アミノ酸の一種の投与でアセドアルデヒドを無毒化して

胃がんの発症を抑えることが出来るわけですし、

まだまだ抑制の可能性は広がります。

 

そうか・・・

アルコール飲んでもL-システィンを摂取すればいいんだ~~

 

いえいえ・・・・

それだけが胃がんの原因ではないので

やはり適度な摂取を心がけましょう。

 

 

・・・・お互いに・・・・・笑

 

 

▲ Page Top